京都心理カウンセリング 心理カウンセラー 塩澤順哉 です。
うつ病治療における薬物治療の3つの落とし穴についてお話しします。
- 3人に1人は回復に時間がかかります。
- 偽薬と効果が変わらないケースがあることがデータとして発表されている。
- 副作用という落とし穴 〜未成年者への投薬による自殺率の上昇〜
時間がかかる。ってどれぐらい?うつ病の治療は3人に1人は回復に時間がかかる
最初に投与された抗うつ薬で寛解(治療したわけではないが、症状が消えて回復すること)に至ったのは、
20〜35%にとどまっているということです。
また、効果が無ければ、3ヶ月ごとに抗うつ薬を切り替え、
4種類の抗うつ薬を試して、1年後に寛解に至ったケースが、ようやく3人に2人であった。
ということです。
十分な量の抗うつ薬を、十分な期間(6〜8週間)投与したにもかかわらず効果が得られなかった時には、
他の薬剤に交換することが必要になります。
他の薬剤を追加するよりも、種類を変更することの方が、
治療の負担を減らし、メリットが大きいとされています。
ただし、大うつ病だけをとってみても、単剤投与だけでは、
十分効果が得られない症例がかなりあるということです。